【今回のご質問】キャンセル料をドタキャン相手に請求できないか?
マッチングアプリで出会い、意気投合した女性とディナーデートをすることになりました。
彼女のリクエストを受けて、私が1人1万円程のコース料理を予約しました。
しかし、当日約束の時間になっても彼女は現れず、何度か彼女に連絡をしたけれど、返事はありませんでした。
どうやらLINEはブロックされてしまったようです。
事情を説明しお店にコース料理をキャンセルしてもらいましたが、キャンセル料が発生してしまいました。
キャンセル料は私が払いましたが、彼女が約束をすっぽかしたことが原因なので、私から彼女に請求したいです。
彼女に請求することは可能でしょうか?
【回答】難しいですし、実際に請求するかは考えものです。
まず、お店に対しては、キャンセル料を支払う義務がありますので、お店からの請求を拒否することはできません。
次に、一般的に、デートの約束というのは、法律で縛るものでもありません。
ですから、デートに来なかったことを債務不履行(民法415条)として、彼女に対して損害賠償請求をすることは難しいでしょう。
そうなると、原則としては、ドタキャン相手にキャンセル料を請求することは難しいです。
ただ、今回は、「彼女のリクエストを受けて」コース料理を予約したとのことです。
そのため、リクエストに応える際に、コース料理の代金についてはお互いに自分の分を支払う、という約束をしていれば、キャンセル料の半分を請求できる余地があります。
もっとも、実際にそのような証明をするのは困難でしょう。さらに、キャンセルの理由によっては、半分からさらに減額される可能性もあります。
その上で、時間をかけてそのような請求をするか、それとも、そのような相手のことは忘れて、次に切り替えるか、この点は大いに悩ましいところといえます。
もちろん、交際が浅いものではなく、婚約をしている場合でこのようなことが起きたのなら話は別です。慰謝料を請求できる場合もありますので、そのような場合は、すぐにお問い合わせください。
まとめ
・ドタキャン相手へのキャンセル料請求は難しい
・請求ができたとしても時間がかかる
・ドタキャン相手への交際をよく考える。婚約段階であれば、慰謝料請求なども考える